床面積と発熱量

TRNSYS18/TRNBuildのGainsに面積単位の発熱量のオプションが追加されました。図はライブラリに用意されている照明のGain「light_6W/m2」の定義です。新たに面積あたりのGainを指定するオプションが増えています。

床面積あたりのGainを設定
床面積あたりのGainを設定

関連してZoneの定義に床面積(ref. floor are)が追加されています。この面積の値はTRNSYS3Dのデータからインポートする際に図形の情報から自動的に設定されます。(もちろん後から任意の値に変更する事も可能です)

Zoneのref. floor are(床面積)
Zoneのref. floor are(床面積)

標準的な発熱源は予めライブラリ登録されているので、そこから選んで使用することも可能です。(名称や説明の単位がWになっていて分かり易い)

Gain Library
Gain Library

注意点としては、面積単位の発熱量を選んだ場合でも、面積単位のオップションの指定が必要です。これを忘れると1㎡相当の発熱量で扱われてしまうので、必ずオプションを選択してください。

下の図ではZoneへ「light_6W/m2」を割り当て、Multiplication by reference area of arinodeyesを選択して面積単位のオプションを指定しています。

面積単位のオプションを指定
面積単位のオプションを指定

Outputで確認

で、実際にGainが機能しているか確認してみます。Output(NType)に新しい項目が追加されています。以下の例は、TRNSYS18基本操作ガイドで作成したモデルから在室者、照明機器の発熱量を出力した例です。

単位面積あたりのGainの出力
単位面積あたりのGainの出力

照明負荷を確認すると6W/m2×25m2で150W、これをkJ/hに換算すると540kJ/h。確かに面積単位で指定した負荷が確認できます。

在室者は顕熱252kJ/h(151.2kJ/h+100.8kJ/h),潜熱127.61kJ/h(0.052kg/hr*2454kJ/kg)で、こちらも負荷として正しく計算されています。この例では人数で指定していますが、照明と同じように面積単位で指定することも可能です。

このようにZoneの値に床面積(ref floor area)が増えたことで、面積単位の指定がやりやすくなりました。

動作環境

TRNSYS18.00.0014
Windows10 Pro (64bit)

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