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2018/10/19

TRNEdit,TRNSEDアプリケーションの資料を公開しました

前回、TRNEditの仕組みを紹介しましたが、その中からTRNSEDアプリケーションに関する資料をTRNSYS.JPリポジトリへ追加、公開しました。

リンク先からPDFをダウンロードできます。

・TRNSYS.JP/Docs/TRNEdit/
https://github.com/TRNSYSJP/TRNSYS.JP/tree/master/Docs/TRNEdit

資料はTRNSYS18のドキュメントの以下の部分を日本語に訳した内容です。

6.10 TRNSEDアプリケーションの作成
6.12.4.1. TRNSED/Create Distributable

英語版を機械翻訳して手を加えたので、日本語が多少ギクシャクしていますが、大筋の内容は分かると思います。

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動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.00.0019(64bit)

2018/10/18

TRNEditのしくみ

TRNSYSには複数のアプリケーションが含まれています。代表的なのはSimulation Studio、それと建物モデルを扱うTRNBuildですが、他にも便利なアプリケーションが用意されています。

TRNEdit

TRNEditは.dckファイルの編集、計算実行、パラメトリック計算のツールです。これの使い方を憶えると、TRNSYSの計算、とくにパラメーターを変更しながらの繰り返し計算が簡単に行えるようになります。

ところで、.dckファイルって何でしょうか?Simulation Studioを使っているとあまり意識する事はありませんが、TRNSYSの計算用ファイルです。Simulation Studioで作成された計算のモデルから、計算エンジン(これがTRNSYSの本体)へ計算の指示をまとめたデータファイルです。

Simulation Studio.dckファイル、それとTRNEditの関係を大まかにまとめると、図のような関係になっています。

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複雑そうに見えますがあ、一つ一つは単純な流れなので順番に見ていきましょう。

①Simulation Studioからの計算実行

普段Simulation Studioを使って行っている計算の流れです。表面的にはSimulation Studioが計算を行っているように見えますが、実は図の①(黄色い矢印)の流れで裏でTRNSYSへ.dckファイルの書き出した後、TRNSYSを起動して計算を行っています。

少々話が横道にそれますが、計算に使われる.dckファイルはSimulation Studioのメニューから、

[Calculate]-[Create Input file], つづいて[Calculate]-[Open]-[Input]の順で選択すると内容を確認できます。

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ご覧のようにテキストファイル形式のシンプルな構文です。これをメモ帳などで編集、もしくは作成して直接TRNSYSで計算を実行することも出来ます。Simulation Studioから計算を実行するたびにこのファイルが書き出されています。

②TRNEditからの計算実行

上述したようにTRNEditでは.dckファイルの編集と計算実行、それとパラメトリックな計算を実行することができます。下の図はTRNEditでSimulation Studioから出力された.dckファイルを開いた画面です。見た目がメモ帳みたいですが、操作もメモ帳とほとんど変りません。ParametersInputsの値を直接変更したり、パラメトリック機能を使って計算を繰り返す事ができます。

特に.dckファイルの構文に慣れている方には便利なツールです。Simulation Studioで設定を変更するよりも格段に早く処理できます。

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③TRNSEDアプリケーションの作成

TRNEditにはもう一つ面白い機能が用意されています。TRNSYSの計算モデルからアプリケーション(TRNSEDアプリケーション)を作成することができます。

この機能は.dckファイルの仕組みを利用しているので、既存のプロジェクト(.tpf)を元に、簡単な構文でGUIを追加することが出来ます。

下図はサンプル(C:\TRNSYS18\Examples\TRNSED)のTRNSEDアプリケーションの例です。この例ではドロップダウン形式のリストを追加してパラメータを選びやすくしています。
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このように画面の作り込みが出来るため、特定のパラメータのみ変更して同じ計算を繰り返し行うようなケースに向いています。

このTRNSEDアプリケーションは、TRNSYSが無くても単独で実行できます。ライセンスの範囲内で配布も可能です。日頃頻繁に行うような計算やプロジェクトの終了後に成果物としてまとめたりといった用途に利用できます。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.00.0019(64bit)

2018/10/16

TRNSYSで風力発電のシミュレーション

風車メーカーの方から電話をいただいて、シミュレーションのご相談かと思ったら風力発電のセールでした。

ま、それはともかくTRNSYSには風力発電のサンプルがいくつか用意されています。

例えば、図のようなシミュレーションモデル。(C:\TRNSYS18\Examples\Stand-Alone Power Systems\WindDieselFuelCellElectrolyzerPV.tpf)

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門外漢で実のところ詳細分かりかねるのですが、風力で発電した電力で水素を生成する計算のようです。TRNSYSってシステムシミュレーターなので、こういう計算も出来るんです。

詳しく知りたい方はドキュメント、「10.10. Wind Diesel PV with Battery Backup」で解説されています。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.00.0019(64bit)

2018/10/15

TRNSYSで昼光シミュレーション

TRNSYS18から昼光シミュレーション機能が追加されています。これ何かというと、室内の照度に合わせて照明負荷の調整を行ってくれます。例えば、オフィスなどでは日中は昼光を利用して照明を抑えたシミュレーションが行えます。つまり積極的に昼光を使った省エネの検討などが行えます。

この仕組みの解説資料を作り始めたんですが、設定項目が多いので、まずは概念図的なものを作ってみました。というか計算の仕組みがどうなっているかという図です。

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上の図のように内部的にはDaySim(Radiance)を使った昼光シミュレーションと温熱のシミュレーションの連成を行っています。

計算の流れをざっくり説明すると、

①温熱シミュレーションで内部発熱、日射遮蔽(ブラインド)の条件を設定する。
②日射遮蔽の条件に基づいて昼光シミュレーションで室内の照度を計算する。
③室内照度から、照明負荷を調整(On/Offとか調光)して温熱シミュレーションを行う。

そして再び①へ戻って計算を繰り返します。

設定としては照明負荷の設定、日射遮蔽の設定、そして昼光シミュレーションの設定項目が新たに追加されています。それぞれ詳細な設定があるのですが、それはまた別の機会って事で、つづく。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.00.0019(64bit)

2018/10/11

TRNSYSのコンポーネントが見つからない(TRNSYS-USERS)

TRNSYS-USERSの投稿で、TRNSYS17からTRNSYS18へバージョンアップしたら見当たらないコンポーネントがあるんだけど?という話題から。

[TRNSYS-users] Pump type

バージョンアップすると、それまで使っていたコンポーネントが見当たらなくなる事があります。こういうときは。。。

obsoleteフォルダを開いてみる

バージョンアップに伴って使用が推奨されなくなるコンポーネントがあります。理由としては同じ機能の新しいコンポーネントがリリースされた、まもなくサポート終了になるなどです。こういった将来的には使用できなくなる可能性が高いコンポーネントはObsoleteフォルダへ移動されます。

図はTRNSYS18のObsoleteフォルダです。見当たらないコンポーネントはここに納められています。

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すぐに使用できなくなる事もないので、既存のプロジェクトはそのまま実行できます。新しいプロジェクトを始めるときにはObsoleteフォルダからコンポーネントを配置して利用することも可能です。とはいえ、代替の新しいコンポーネントは設定が簡単になっていたり、安定度が増しています。このため新しいコンポーネントを使用するのがお勧めです。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.00.0019(64bit)

2018/09/28

地域区分の対応表

省エネ基準(H11)、住宅事業建築主基準、建物省エネ法(H25省エネ基準)の地域区分って分からなくならないですか?

複数の資料を調べていたら、3パターン全部出てきて対応関係が分かりにくかったので表にしてみました。

H11省エネ基準 住宅事業建築主判断基準 建築物省エネ法(H28より)
H25省エネ基準(H28年度末廃止)
 Ⅰ地域  Ⅰa地域  1地域
 Ⅰb地域  2地域
 Ⅱ地域  Ⅱ地域  3地域
 Ⅲ地域  Ⅲ地域  4地域
 Ⅳ地域  Ⅳa地域  5地域
 Ⅳb地域  6地域
 Ⅴ地域  Ⅴ地域  7地域
 Ⅵ地域  Ⅵ地域  8地域

合ってるよね?

2018/09/26

集熱パネルの出口温度が高すぎるのはなぜ?(TRNSYS-USERSより)

TRNSYS-USERSの質問から。

TRNSYSでType71(Evacuated Tube Collector)を使って計算したら、出口温度が200℃以上になってしまう。(150℃以下になるはず)
どうしたら解決できるでしょうか?

[TRNSYS-users] Error the temperature of solar collector

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Evacuated Tube Collector
(日本語だと真空管型集熱器で合ってる?)

なかなか情報が少なくて判断が難しいのですが、おそらくはパネルの集熱量に対して熱媒の流量が少ないか、逆に流量に対してパネルが大きすぎるかといった原因が考えられます。(どちらにしても適切な値になっていない)

リンク先の回答者も言及していますが、TRNSYSでは自動的に流量の調整(サイジング)は行いません。良くも悪くも指定された通りの計算を行います。もし、流量の制御を行っていて予想外の結果になるようであれば、制御そのものに問題がありそうです。そのあたりを見直す必要があります。