TRNSYSで地面の温度を考慮する

先日、某社のセミナーへ出展しました。TRNSYSの関連情報の1つとして地中温度をご紹介したのですが、これに興味を持たれた方が複数いらっしゃいました。

建物と地中温度

TRNSYS,というかType56で建物を扱う場合、建物にもよりますが、地面側の温度の影響を考慮したいケースがああります。

例)

  • 体育館など広い床面を持つ建物
  • 倉庫や工場など土間床の建物
  • 住宅のガレージや地下室など

一般に地面の温度は、建物の建設地の気温の影響を受けます。概ね外気温の変動に数十日程度の遅れて影響がでます。

床面が地面に近い、もしくは直接接していると、この温度の影響を受けやすくなります。例えば外気温の高い夏期には、室温を下げる効果が期待できます。

深度による違い

地表面からの深さによっても影響の度合いが異なります。浅い部分は外気温の影響を受けやすく、深くなればなるほど安定して、年間を通した変動が少なくなっていきます。トンネルや地下室が年間を通して温度が安定してるのを想像すると分かりやすいと思います。

では地中温度をどう計算するかですが、TRNSYSには複数のコンポーネントが用意されています。

その中の1つ、外気温の条件から地面の温度計算するコンポーネントType77を使って年間の地中温度、1~5mをプロットしたのが図のチャートです。

外気温の変化を追いかけるように地中の温度が変化する様子が見て取れます。深さ1mより5mと、深くなるほど温度変化が安定しています。

Type56では壁の境界条件を指定できます。計算算した地中温度は基礎下など地面側の温度として設定することで、室内への考慮することができます。

地中温度のコンポーネントについては以前の記事で紹介しています。

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