TRNSYS温熱と換気の連成計算

建物の温熱シミュレーション

TRNSYSで多数室モデル、いわゆる建物の温熱計算はType56(TRNBuild)を使って行います。暖冷房負荷の計算や、設備機器との組み合わせの計算に便利なモジュールです。

建物のシミュレーションでは条件として外気からの換気の負荷を設定する必要がありますが、通常は換気量を「条件」として計算を行います。例えば、住宅などであれば省エネ法に基づいた0.5回/hを固定の条件として設定します。

この条件として設定する方法は、換気の効果、例えば窓開けの効果を検討するようなケースでは、換気回数を増やした条件に変えて計算を行います。

さらに風向や風速など気象条件や、建物の気密性など、より詳細な換気を検討する場合には換気計算との連成が必要になります。

換気回路のシミュレーションとの連成

TRNSYS、Type56は上述したように、温熱計算のモジュールです。換気の計算は別途、換気計算のツールと組み合わせて計算を行います。

概ね以下のように処理します。

  1. 換気回路のシミュレーションで風向、風速や建物の気密性、換気ファンなどの機器、それに室温などにもとづてい換気量を計算する。
  2. Type56では、その換気量を外気、室間の換気として扱い、その他の条件とともに室温を計算します。
  3. 室温は換気にも影響を与えます。例えば、室間や吹き抜けの温度差によって換気に影響します。Type56の室温は、再び換気回路の計算へ引き渡されます。(1.へ戻って繰り返します)

このように温熱、換気の結果を相互に利用して連成計算を行います。

換気回路のシミュレーション

TRNSYSには連成可能な換気回路のシミュレーションがいくつかあります。

TRNFlow

TRNSYS,TRNBuildのオプション。TRNBuildと統合されています。温熱のモデルに対して換気回路の条件を設定することで連成計算を行います。温熱と換気のモデルをまとめ扱えます。

TRNFlowのサンプル
"C:\TRNSYS18\Examples\TRNFLOW_example\Restaurant_TRNFlow.tpf"
TRNFlowのサンプル
“C:\TRNSYS18\Examples\TRNFLOW_example\Restaurant_TRNFlow.tpf”

TRNFlowはType56に統合されているため、見た目には通常の温熱計算のモデルのように見えます。

CONTAM

NIST(National Institute of Standards and Technology、アメリカ国立標準技術研究所)が開発、提供する換気シミュレーションプログラム。https://www.nist.gov/services-resources/software/contam

TRNSYSとの連成はType97を使用します。サンプルも標準(C:\TRNSYS18\Examples\Calling_Contam)で添付されています。

サンプル C:\TRNSYS18\Examples\Calling_Contam\CombinedThermalAirflow_AHU.tpf

CONTAMのサンプル
C:\TRNSYS18\Examples\Calling_Contam\CombinedThermalAirflow_AHU.tpf

図から分かるように、Type56とType97(CONTAM)を相互接続して連成計算を行います。建物の計算と、換気のモデルを分けて計算を行います。

MATHIS

フランス、cstb(フランス建築科学技術センター) が開発する換気計算シミュレーション。cstbはTRNSYSのSimulation Studioの開発元です。このため、TRNSYSのプロジェクト作成時のオプションとしても用意されています。

Mathisのオプション
MathisとTRNSYSの連成

上記のように、TRNSYSは3種類の換気回路のシミュレーションツールに対応しています。それぞれ、分かり易いサンプルも用意されています。

このように温熱と換気を組み合わせることで、より詳細な計算が可能になります。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。

Windows10 Pro(64bit, 1809)
TRNSYS18.01.0001(64bit)

TRNFlowのエラーと対策

TRNFlow Airflow Network

TRNSYSには、換気回路のオプション、TRNFlowが用意されています。このオプションでは多数室モデルのデータ(Type56/TRNBuild)を基に換気回路の情報を構成することができます。温熱に加えて、同じモデルで自然換気や機械換気の影響を考慮した連成計算を行う事ができます。TRNFlowで換気回路網を構成していると、温熱の計算とは違った種類のエラーが発生するケースがあります。

換気回路は1つのネットワークで構成する

TRNBuildでファイルを保存する際に図のようなメッセージが表示されることがあります。下図は「C:\TRNSYS18\Examples\TRNFLOW_example」のサンプルを意図的にエラーが発生するように編集して保存しようとした際の画面です。

TRNFlowのエラーメッセージ
TRNFlowのエラーメッセージ

エラーメッセージ

The airlink network is not properly connected.
All Airflow nodes must be connected in ONE network.
Please check the INF-file for future information.

和訳

エアリンクネットワークが正しく接続されていません。
すべてのエアーフローノードが1つのネットワークに接続されている必要があります。
詳しい情報については、INF ファイルを確認してください。

エラーの原因

この例では、換気回路が1つにまとまっていない構成になっています。(複数の換気回路で構成されています)メッセージに従って、INFファイルのメモ帳などで開いてみると、次のような箇所が見つかります。

TRNFLOW (2003-06-04) based on COMIS 3.1

Copyright (C) 2001 EMPA

-------------------------------------------------------

NETWORK ERROR

All zones should be connected, but here are 2 isolated groups of zones.
You have to add links, or delete not-used zones from &-NET-ZONes.
You have to add at least 1 link between those groups.
Zones in group 0 are not in &-NET-LIN or are connected only toknown pressure(s).

Here follow the zones and the group they are in.
Zone Group Zone name:
1 1 DINING
2 2 KITCHEN
3 1 STORAGE
4 2 AN_001
5 2 AN_006
6 2 AN_005
7 2 AN_002
8 2 AN_003
9 2 AN_004

----------------------------------------------------------------

COMIS MESSAGE ***** ERROR *****The Network is not properly connected:

このメッセージから2つの独立した換気回路が存在していることが分かります。換気回路網を図に描いてみると、下図のようになります。

エラーのモデル
エラーのモデル

一見1つの換気回路にまとまっているように見えますが、良く見るとThermal Zone, Auxiliary nodeに混じってExternal nodeで分断されていることが分かります。
(External nodeを共有しているので、回路としてつながっているように見えますが、Zone間はつながっていません)

2つの換気回路が存在する
2つの換気回路が存在する

対策

建物内のThermal zoneが1つの換気回路で構成されるように修正します。KITCHENからDINING、もしくはSTORAGEとLarge OpeningやCrackなどを介してつないで、1つの換気回路網として構成します。

下図は「C:\TRNSYS18\Examples\TRNFLOW_example」の本来の換気回路網の例です。このように1つの換気回路でまとまるように構成します。

換気回路が1つのモデル
換気回路が1つのモデル

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.00.0019(64bit)
TRNFlow 1.4

TRNSYSと関連ツール

TRNSYSと関連ツールを備忘のために図にまとめてみました。
計算内容よってTRNSYS本体の他、オプションや市販ツールを導入することで作業が効率的に行えます。

TRNSYSと関連ツール
TRNSYSと関連ツール

オプション

  • TRNFlow(換気モデル)
  • TESS Libs
  • Transsolar NoStandard Types

※価格は構成によって変わるのでお問い合わせください。 以下、市販ツールの情報です。

SketchUp Pro

3Dのモデリングソフト。建物のモデルを作る際にこれがあると、かなり効率的です。
取り扱いは、株式会社アルファコックス(http://www.alphacox.com/
価格は商用版 118,000円(税別)/ライセンス、教育版は年間ライセンス(要申請)

拡張アメダス気象データ

TRNSYSは標準年のデータに対応しています。
取り扱いは、株式会社気象データシステム「拡張アメダス気象データ
価格(消費税・送料込み)は1ライセンスあたり。
【標準年】EA気象データ 1995年版(1981~1995年に基づく)15,000円
【標準年】EA気象データ 2000年版(1991~2000年に基づく)20,000円

FORTRANコンパイラ

2018/12/27追記TRNSYS18から、TypeStudio(統合型FORTRANコンパイラ)が添付されています。カスタムコンポーネントの開発でご利用頂けます。(カーネルのリビルドや複雑なコンポーネントの開発には引き続きIntel FORTRANが必要です)

カスタムコンポーネントの開発や、TRNSYSカーネルのリビルドはこれ1本でOK.
取り扱いは、エクセルソフト株式会社(https://www.xlsoft.com/jp/products/intel/studio_xe/index.html
価格は一番シンプルな構成で、商用 146,000円(税別)/ライセンス、アカデミック 69,000円(税別)/ライセンスです。

いずれも価格は2016/11/11現在の情報です。最新情報は各社へ要お問い合わせでお願いします。サイトライセンスや教室単位のライセンスもあるようです。

TRNSYSと換気計算の連成(TRNSYS-USERSより)

TRNSYS-UsersにTRNSYSと換気の連成の質問が流れていました。

[TRNSYS-users] query regarding TRNflow

TRNSYSで換気計算といえばTRNFlow(有償オプション)、COMIS(オープンソースのツール)がよく使われています。

前者は多数室モデル(Type56)の組み込みオプションで、熱のモデルと換気のモデルを一緒に扱うことが出来ます。

詳しくはこちら↓
TRANSSOLAR Software | TRNFlow Overview

後者は連成用のコンポーネント(typ157)を介してTRNSYS/Type56と換気計算プログラム(COMIS)との間でデータのやり取りをしながら連成計算を行います。熱のモデルと換気のモデルがそれぞれ必要になります。

COMIS

TRNSYS-USERSで紹介されていたのは、CONTAM(オープンソースの換気計算プログラム)との連成です。仕組みとしてはCOMISと同じく、専用のモジュール(Type98)を介して連成を行う方式のようです。

Software Tools

Type98
Type98

すでにCONTAMを利用されている場合には便利な選択肢かもしれません。

TRNSYS-USERS拾い読み(窓のない開口部)

窓のない開口部って意味不明なタイトルにしてしまいましたが。。。
TRNSYS-USERSに建物のモデリングに関する質問が流れていました。

[TRNSYS-users] Modelling- Building

I am trying to model a Reed House the problem is that the house has no real windows (with frames and glazing) it has only openings for natural lighting and ventilation (see attached photos). The Building is basically not 100% closed.

開口に窓(枠もガラス)がなくて、ただ採光と換気のための開口があるだけ。建物は基本的に閉じていない。

それって、建物の外じゃね?とか思ったんですが、添付されていた写真を見て納得。

質問にある「Reed House」って「葦で作られた家」って事ですね。(LEEDの誤植かと思った)

確かに窓枠もガラスもないです。そして閉じていない。。。

こういう場合にデータとして窓の扱いと換気の設定はどうなるんでしょうか?というのが質問。

これに対する返信はこちらなんですが、
http://lists.onebuilding.org/pipermail/trnsys-users-onebuilding.org/2015-June/027294.html

窓については”virtual window”(TRNBuildのライブラリに入ってます)を使えばOK。
換気についてはTRNFlow、COMIS、もしくはCONTAMを使って換気計算と連成して解いてみては、というアドバイスでした。

なかなかこういうモデルを作る機会はありませんが、”virtual window”は窓がないケースや、熱的にほとんど無視しても構わない開口部に利用できる「窓」なので、憶えておくと何かの機会に役立ちそうです。

TRNFlowの換気回路をGraphvizで描く(3)

前回から一年ぶりの続編です。

TRNFlowのデータ(Bui)から換気回路のデータを取り出して、GraphVisのデータに変換するプログラムを作りました。久しぶりに使ったら、いちいちGraphVisを起動してデータをコピペするのが面倒になってきました。

もう変換したら、そのままGraphVisで画像生成して、表示までやってしまう処理を追加しました。

実際に動かしてみたのが、下の画面。

実行画面
実行画面

buiを指定すると、Graphvisの*.gv形式に変換、そのまま画像表示します。

例によって更新プログラムは以下のリポジトリで公開中です。

https://github.com/TRNSYSJP/TRNSYS.JP/tree/master/Tools/AirlinkToDot

インストーラーは時間のあるときに更新予定です。

2018/12/10 以下を追記

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動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.01.0001(64bit)

※換気回路のデータ形式はTRNSYS17,18で変更がないため、TRNSYS17でも利用可能です。

TRNFlowの換気回路をGraphvizで描く(2)

AirlinkToDotの使い方

リポジトリ(https://github.com/TRNSYSJP/TRNSYS.JP/tree/master/Tools/AirlinkToDot)にAirlinkToDotのインストーラーを追加しました。

setup.zipというファイルがそれです。

インストーラーは一般的な形式なので、ダウンロードして解凍したらダブルクリックで実行、何回かボタンを押せば終了です。

使い方を簡単にまとめます。

起動方法

スタートメニューから[TRNSYS.JP]-[AirlinkToDot]-[AirlinkToDot]を選んで起動します。

スタートメニュー
スタートメニュー

BuiファイルをGraphvis形式へ変換

AirlinkToDotの画面で、[Load Bui]をクリックして、Buiファイルを選ぶ、もしくはエクスプローラーからBuiファイルをAirlinkToDotのウィンドウへドロップします。

変換が終わるとGraphvis形式のデータが表示されます。

Graphvisを起動して、新しいファイルを用意したら、先ほどのテキストを選んでドロップします。

あとは、[Layout]ボタンをクリックで、ダイアグラムが描かれます。

レイアウトについて

さて、描かれたダイアグラムを見てみると。。。

横長で少々見にくいですね。

Graphvisには幾つかLayoutが用意されているので、変更してみます。

[Settings]アイコンをクリックして、Layout Engineの項目を変更します。

以下はsfdpを選んでLayoutした例です。

ずいぶん見やすくなりました。

ダイアグラムの記号

図の記号とTRNFlow/Airlinkの対応は次のようになっています。

◎ ZONE
○ External node
□ Auxiliary node
◇ Constant Pressure node
← Window,Door,Crack,Duct

ということで、TRNFlowの換気回路のデータを図として確認することができるようになりました。

2018/12/10 以下を追記

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動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.01.0001(64bit)

※換気回路のデータ形式はTRNSYS17,18で変更がないため、TRNSYS17でも利用可能です。

TRNFlowの換気回路をGraphvizで描く(1)

AirlinkToDot

少し前に試したGraphviz用のプログラムがひとまずできたので公開しました。

GitHub

https://github.com/TRNSYSJP/TRNSYS.JP/tree/master/Tools/AirlinkToDot

ひとまずソースコードの公開です。インストーラーは後で追加する予定です。

使い方

プログラムを起動したら、画面左上の「Load Bui」ボタンをクリックして、換気回路のデータを含んだBuiファイル(*.b17,*.bui)を開きます。

すると、画面にはGraphviz用のデータが表示されます。

このテキストをまるごとコピーして、Graphvizの画面に貼り付けます。

Graphvizを起動したら、左上のドキュメントのアイコンをクリックして新しいファイルを用意します。

クリップボードから先ほどのテキストを貼り付けます。

次に右端のLayoutアイコン(ランナーみたいなアイコン)をクリックすると、ダイアグラムが生成されます。

試しにTRNFlow_exampleのデータを描画した例。

2018/12/10 以下を追記

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動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.01.0001(64bit)

※換気回路のデータ形式はTRNSYS17,18で変更がないため、TRNSYS17でも利用可能です。

GraphvizでTRNFlowの換気回路を描く(0)

換気回路

TRNFlowの設定画面見て、換気回路を想像するのって辛くないですか?私は辛いです。

TRNBuild/TRNFlow
TRNBuild/TRNFlow

なにかもっとビジュアルに確認する方法ないだろうかって思って探してたら、Graphvisが使えそうです。このツール、簡単なデータを記述すると自動でダイアグラムを描いてくれます。

思い立ったら早速。。。

簡単な記述でいいと言っても、TRNFlowのデータをそのまま表示できるわけはないので、少々工夫が要ります。

Bui(*.b17)のファイルを加工して、Graphvis形式に書出す簡単なプログラムを書いてみました。

仕組みは割と単純で、換気回路の定義部分からGraphVizのデータを生成しています。

以下は、Buiを一部抜き出したものですが、FRNODE、TONODEと記載されているところがZONEとかAuxiliary nodeになります。

LINK DS_001       : ID= 1 : FRNODE= KITCHEN    : TONODE= AN_001    
LINK CR_001       : ID= 2 : FRNODE= EN_003     : TONODE= KITCHEN   
LINK CR_001       : ID= 3 : FRNODE= EN_004     : TONODE= STORAGE  
LINK CR_001       : ID= 4 : FRNODE= EN_004     : TONODE= DINING     
LINK CR_001       : ID= 5 : FRNODE= EN_003     : TONODE= DINING     
LINK CR_001       : ID= 6 : FRNODE= EN_001     : TONODE= KITCHEN   
LINK CR_001       : ID= 7 : FRNODE= EN_001     : TONODE= STORAGE 

この部分をプログラムで、さくっと抜き出してGraphvisの形式に変換します。

で、出来上がったファイルをGraphVisで表示してみたのがこちら。

GraphViz
GraphViz

NODEの接続関係や、From/Toの向きが一目瞭然!

もっとも、NODEの位置関係とかいまいち(勝手にレイアウトされる)なのですが、チェック用には十分です。とりあえず仕組みはできたので、ちゃんとしたプログラムに仕上がったら公開します。

2018/12/10 以下を追記

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動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.01.0001(64bit)

※換気回路のデータ形式はTRNSYS17,18で変更がないため、TRNSYS17でも利用可能です。

風は北から吹いてくる

TRNFlow/COMISのCp値は北が0°

TRNFlow/COMISで風向は北を0°として時計回りに東90°、南180°のように扱います。

風圧係数を定義する場合も同じように北=0°で時計回り角度で扱います。

さて、風圧係数と言えば、参考資料としてドキュメントのAppendix Aの表にまとめられています。割とこの表の値を使うケースって多いと思いますが、でも、この表って南が0°で記載されているんですよね。

Wind Angle
Wind Angle

Appendix Aの表では南=0°

前述したようにTRNFlow/COMISでは北=0°で扱いますから、表の風圧係数は180°回転して読み替える必要があります。

例えば図のような南側の壁を例にとると、

表のFace1の値を180°づつずらすので、次のように定義します。

Cp values
Cp values

もしくは、Face1を180°読み替えるとFace2(Face1じゃないですよ)と同じになるので、Face2の値をそのまま使ってもOKです。

Appendix Aの表って、あちこちで参照されている表なので、TRNFlowのドキュメントでも、あえてそのまま掲載しているのだと思いますが、ちょっと紛らわしいですよねー。