建築士の試験に「パッシブデザイン」

平成28年度の一級建築士試験の課題は育児関係という事ですが、「パッシブデザイン」というキーワードが含まれています。

(注1)パッシブデザインを積極的に取り入れた建築物の計画

試験課題で「パッシブデザイン」が取り上げられるのは史上初だそうです。省エネ性とか快適性とか、そういう点も考慮しないさいよという事でしょうか?

手前味噌でなんですが、SolarDesignerはもともとパッシブデザインの研究から生まれたツールです。初期段階のデザイン検討に向いています。こちらのサイトに要点がまとめられています。課題対策にすこしは役立つかな?

TRNSYSは、もう少しディテールを追求したい向きでしょうかね?

TRNSYSでPMVを計算する

TRNSYSさん、いろいろな結果が出せちゃいます。

もっとも、どちらも試験会場に持ち込むわけにもいかないですけどね。。。

磯子スマートハウスの見学会へ

東京ガスの磯子スマートハウスの見学会へ出かけてきました。

まずは駐車場の蓄電池。屋上に設置された太陽光パネルで発電した余剰電力で充電。容量は40kWh。停電の際にはここからエネファームへ給電してさらに発電。なるほど、単純につかうより効率的ですね。各住戸に300Wほどの電力供給ができるそうです。

駐車場に設置された蓄電池
駐車場に設置された蓄電池

そして、屋上には太陽光パネルがドーン!!丘陵地のてっぺんなので、屋上からの眺めは壮観です。晴れた日にはスカイツリーが見えるとか。磯子ですよ、ここ。

屋上に並ぶ太陽光パネル
屋上に並ぶ太陽光パネル

で、こちらは各階に設置されたエネファーム。4住戸で共用とか。きれいに収納されていました。

各階に設置されたエネファーム
各階に設置されたエネファーム

参加者に好評だったのが、この通気専用窓。夏場はベランダ側から玄関へ風が通り抜け、居住者にも好評だとか。特注品だそうです。

玄関の通気専用窓
玄関の通気専用窓

 閉じるとこうなる。こうなると壁にしか見えないですね。

通気専用窓を閉じた状態
通気専用窓を閉じた状態

外へ出ると、建物正面の緑地スペースには樹脂で固めたチップが敷き詰められていて、ふわふわした歩き心地。個人的は、この木の感じがお気に入りです。

樹脂で固めたチップが敷き詰められた歩道
樹脂で固めたチップが敷き詰められた歩道

そして見上げれば外観。茶色い目地状に見えるのは素焼きのブロックだそうです。アクセントになってていいですね。

手前の階段部分は卓越風を取り入れる風の通り道。心地よい風が流れていました。

この建物、パッシブ設計は小玉祐一郎先生の監修です。ちなみにSolarDesignerも使っていただいているようです。(言っていいのかな?)

小玉祐一郎先生の監修の集合住宅
小玉祐一郎先生の監修の集合住宅

写真撮れなかった(バッテリーが切れた)のですが、HEMSも導入されててiPadで在室状況とかエアコンの使用状況が確認できます。リモートでOn/Off操作できるので無駄な電気は止めるなんてことが簡単にできます。

これで昼寝中のお父さんの部屋のエアコン切っちゃうとかいたずらできそうですね。(←なんのために)

生憎の雨模様でしたが、いろいろなお話が伺えて、楽しい見学会でした。

太陽光発電は照り返しで発電効率が上がる?

ニュース見ていたら、北海道でも東京地方並みの発電量が得られるとの話題。

はて?北海道って、少しでも気象データに関わった事がある人は知っているが、日射量的には有利な地域じゃない。東京と比べたら、明らかに発電量で劣るはずだ。不思議に思いつつニュースを見ていると東京地方に比べて発電に有利な条件があるらしい。

  • パネルの温度が低いと発電効率が上がる
  • 積雪時雪面からの照り返しで日射の取得が上がる

日射量では不利でも、他の条件で効率的に発電できると発電量的にはあまり変わらないんですね。

なるほど、思い込みで判断してはいかんですね。

ちなみに、夏期は周辺にホタテの貝殻を敷き詰めて反射の効果を検証中だとか。

ニュースソースはこちら「FNN 北海道・稚内市にある、メガソーラー発電所を取材しました。」

そういや、照り返しついては建物のシミュレーションでも考慮するもんな。サンプルなんかを見ると、積雪を含め地面の状態によって、値を変更しています。

具体手的には、以下のパラメータ。

TRNSYS

TYpe56/inputのGRDREF。値は気象データから貰ってくるか、積雪状態から判定するなど。

SolarDesigner

「気候」タブの「アルベド」の値がそれです。値についてはマニュアルに参考値があるので、そちらを見て設定します。

ちょっとだけシミュレーション

打ち合わせでシミュレーションの話をしていて、相手がやりたいのはシミュレーションじゃなくて結局プレゼンなんだなと、思い至る。

それ以上、話は進みませんでしたが、これは、なにか条件を変更したら、どんな影響が出るのかわかれば十分という感じか?

というか、設計者が計算結果を見て、クライアントに説明するのって、実際かなり大変です。数字を並べても普通の人は、なかなかぴんとこない。

ポイント絞って,どんな効果があるかシンプルに説明しないと、なかなか伝わらない。

それなら、いっそ、ごくシンプルなシステム作ったら需要あるかなと思いスケッチを起こしてみる。

変更できるのは窓の種類だけ。出力は室温と光熱費のグラフだけ。その他条件は一切表示なし。(裏で、ちゃんと設定できるようにするけど)

使い方は、設計者が

「ほら、窓を2重サッシにすると、部屋が暖かくなるでしょう?」

とか、

「それと、ここ見て、窓を変えていくと,光熱費、ぐーっと下がりますよ、ね」

みたいなシンプルな説明をするシーン限定。我ながら書いてて、なんか通販番組みたいだな。

窓の他に、断熱材編、日射遮蔽編とかシリーズで何パターンかあると、説明用にわかりやすい物ができそうな気がする。

これぐらい、シンプルなのってどうでしょうか?需要「あり!」って言っていただけると、やる気がわきます。もしかしたら作る気になるかもしれません。

できたら予算付きで「あり!」って言ってもらえると、大変助かります。すぐに作ります。

ネギしょって相談に来る方、募集中。

SolarDesigner、Facebookに進出する

今回は久しぶりのSolarDesignerネタです。でも告知です。

流行りものには滅法弱いスタッフがFacebookページを立ち上げています。Facebookの使い方も滅法弱いようで、まだまだコンテンツは少ないですが、今後増やしていく予定です。

Facebook SolarDesigner

よろしくお願いいたします。「いいね!」ボタンを押していただけると嬉しいです。

それと既存ですが、SolarDesignerの使い方のヒントをまとめた専用ページもあります。

http://www.qcd.co.jp/sd/

こちらはSolarDesignerの基本的な使い方のヒントをまとめています。

SolarDesignerのアイコンのひみつ

SolarDesignerのアイコンは、以前会社にいたデザイナーの女性が作ってくれました。

SolarDesignerのアイコン
SolarDesignerのアイコン

↑これ

家の形と風の流れをあしらったデザインになっていますが、よーく見ると家は矢印の形をしています。風の流れの矢印とかけています。(そうだったらしい、ずいぶん前にデザイナーに聞いたんだが忘れた)太陽が右上に位置していて、そこからの日射を受けて家が暖まっている感じが出てないですか?

もともとのオリジナルは、小玉先生が何かの機会に描かれたスケッチ風の絵を参考にアイコン化しています。(これも担当者の記憶がおぼろげで、ホントかどうか不明)

ちなみに、このアイコンをデザインしてくれたデザイナーさんは、いまは神主さんをしています。巫女さんじゃないですよ、神主さんです。

そういう話をするとアイコンがなんだかありがたく見えてきませんか?

SolarDesignerで日射し対策

ここのところ暑いですね。

うちのオフィスは東側に大きな窓があって、この時期は朝から日射しが入るので早朝から室温が上がり始めます。いちおうスクリーンで対策はしてありますが、前日に締め忘れて帰ったりすると、翌日出社する頃には室温が結構高くなっている事があります。

日射し対策というとSolarDesignerでは庇の検討例をよく紹介しますが、すでに建っている建物の日射し対策としては、後付けでスクリーンやすだれの効果を検討する事も出来ます。

やり方は非常に簡単で画面右側の「建物仕様」タブの「窓」の設定項目の下の方にある「日射透過係数」で設定します。通常は図のように100%が設定されてるので、検討するスクリーンやすだれに合わせて値を設定します。

日射透過係数の設定
日射透過係数の設定

で、スクリーンやすだれって具体的にどの程度の値になるかが肝心なわけですが、これらの値についてはSolarDesignerのマニュアルに記載があります。記載を参考にしながら値を入力していきます。

すだれを例にとると、マニュアルにも記載がありますがガラスの外側にかけるのか、内側(室内側)にかけるのかで、値が変わります。

例えば、すだれの遮蔽率を50%だとすると、次のような値になります。

ガラスの外側: 100-50(遮蔽率) = 50%

ガラスの内側: 100-0.5×50(遮蔽率)= 75%

これはあくまで目安なので、すだれにしても開閉状態(窓の半分だけとか)や種類に応じて調整する必要があります。

ちなみに、マニュアルに載っている以外のレースのカーテンや障子などについては「自立循環型住宅への設計ガイドライン」などが参考になります。

SolarDesignerは工学単位系 or SI単位系?

単位系について、ときどき訊かれるのですがSolarDesignerでは両方使えます。

設定はとっても簡単[ツール]メニューから[プロジェクト情報]を選んで、表示される画面で単位系を選択するだけです。

[ツール]メニューから[プロジェクト情報]を選択
[ツール]メニューから[プロジェクト情報]を選択

OKボタンをクリックすると、画面表示が選んだ単位系に切り替わります。

しかし、単位系っていっぱいあるし、人によって好みがあるから大変ですよね。

[ファイル]メニューの[基本設定]でも同じような設定が可能です。こちらでは新規に作成するプロジェクトの既定値を設定する事ができます。

SolarDesignerで外気導入

東京は今日も猛暑日の予報です。暑い日が続きます。

夜もなかなか涼しくならなくて寝苦しい夜が続いていますが、昨夜はうっかりエアコンを入れたまま寝てしまって、今朝は少々体がイタイです。

前置きはさておき、暑いと言っても地域によっては夜間は気温が下がって、すごしやすい事もあります。そんな地域ではエアコンつけっぱなしよりも外気を取り入れて、夜は快適に過ごすことができそうです。まあ、いわゆる外気導入と夜間換気って事ですがSolarDesignerでは簡単に試す事ができます。

設定は以下の図のように、「空調設定」のタブで、「外気導入」を選び、あとは導入条件を設定するだけです。地域性や生活される方が寒がり、暑がりなのかの指向に合わせて設定すればOK。

外気導入の設定
外気導入の設定

ちなみに、この例では外気導入をするだけで、7月の平均室温が1℃ほど下がります。気象データは東北の福島(福島県福島市)のデータを使っています。(なんで福島かっていうと、単に私の実家なので選んでみました)

最低気温で見ると20℃ぐらいまで下がる時間があるので、日によっては寒いかもしれないですね。

実際、うちの実家は郊外なので、夜間開けっぱなしだと明け方は寒いぐらいです。

場所によっては防犯上の問題や、騒音などで外気導入できないケースもありますが、平均で1℃下がるのは結構効果がある方じゃないかな?