拡張アメダス気象データ標準年とは?
2021年2月4日
2023年7月7日

2023/07/07 wea,wea2の気象要素の表を追記
2022/11/02 ファイルフォーマットの記載を追加
拡張アメダスの標準年について、なぜか最近よく聞かれます。多いのが年度(1995年、2000年、2010年、2020年)の違いについてのお問い合わせです。
以下、ポイントだけメモ。
- 気象庁が観測したデータ(複数年)を元に整備された標準的な1年分の気象データ
- 建築省エネ法関連、学術研究で一般的に使われている
- 1995年版、2000年版、2010年版、2020年版の4つがあり、元データの期間、地点数が異なる
- wea(旧版), wea2(新版)の2種類のファイルフォーマットが存在する(後述)
標準年と実測期間、地点数
標準年の元になった実測期間、地点数、TRNSYS18の対応状況は以下の通りです。
名称 | 期間 | 年数 | 地点数 | TRNSYS18 |
標準年EA気象データ1995年版 | 1981~1995 | 15年 | 842 | Type99-AMeDAS plugin※1 |
標準年EA気象データ2000年版 | 1991~2000 | 10年 | 842 | Type99-AMeDAS plugin※1 |
標準年EA気象データ2010年版 | 2001~2010 | 10年 | 836 | 新プラグインで対応予定※1 |
標準年EA気象データ2020年版 | 2011~2020 | 10年 | 841 | 未定※2 |
年度ごとに、それ以前の10年~15年間観測されたデータが元になっています。地点数が違うのは観測地点が整理統合などで減ったためのようです。
4種類のどれを使ったらいいか悩ましいですが、実務寄りの用途では新しい年度、研究分野では1995年、2000年版が使われる事が多いようです。
あまり詳しくないのですが、これに加えて2086年版将来標準年というのもあります。温暖化の影響を考慮するような用途で使用するようです。
※1:wea(旧版)のファイルフォーマット対応、wea2(新版)には対応していません。
※2:収録データ(相対湿度、気圧)が増えてファイルフォーマットが変更されているため。
ファイルフォーマット
8気象要素のwea(旧版)と10気象要素のwea2(新版)の2種類が販売されています。
- weaフォーマット(拡張子.wea)
- wea2フォーマット(拡張子.wea2)
気象要素 | wea(旧版) | wea2(新版) |
気温 | ✔ | ✔ |
絶対湿度 | ✔ | ✔ |
全天日射量 | ✔ | ✔ |
大気放射量 | ✔ | ✔ |
風向 | ✔ | ✔ |
風速 | ✔ | ✔ |
降水量 | ✔ | ✔ |
日照時間 | ✔ | ✔ |
気圧 | – | ✔ |
相対湿度 | – | ✔ |
上述したようにTRNSYS18が対応しているのは従来のwea(旧版)です。購入される際は間違えないようにご注意ください。