TRNSYS18 新機能概要(1)はじめに、新機能概要

Transsolar社のサイトでTRNSYS18の新機能をまとめたドキュメント(PDF形式)が公開されています。

https://trnsys.de/docs/trnsys/trnsys18_Neuheiten_en.htm←リンク先がなくなってた。
概要はTranssolarの公式サイトを参照してください。http://trnsys.de/en/trnsys18

TRANSSOLAR社のサイト
TRANSSOLAR社のサイト

詳細は上記のリンク先からダウンロードできます。冒頭の新機能概要の部分を日本語に訳してみました。あちこち不明な部分があって、もやっとした訳になっていますが、概要は分かるかと思います。誤訳などあればご指摘いただけると助かります。(もう少し読み込んで徐々に訳を訂正していきたいと思います。)

1. はじめに

TRNSYSは、1975年からリリースされている非定常なエネルギーシミュレーションを行う拡張可能ミュレーションプログラムであり、米国、フランス、ドイツの国際協力の元で開発が続けられています。 TRNSYSは、数学モデル、利用可能なアドオンコンポーネント、マルチゾーン構築モデルの機能、および他のシミュレーションプログラムとのインターフェース機能を追加することにより、最も柔軟なエネルギーシミュレーションソフトウェアパッケージの1つです。

このドキュメントでは、新しいTRNSYS18のアップデート内容について説明します。このアップデートには、Simulation Studioの改良、多数室モデルへの新機能の追加、TRNSYSエンジンの改良、および新しく標準ライブラリへ追加されるコンポーネントが含まれます。

1.1.新機能の概要

パッケージに含まれる内容

• TRNSYSの使い方を学ぶことに重点を置いたドキュメント
• ヒントとコツのドキュメント
• パラメータ/入力/出力リファレンスドキュメント
• HVACシステムの計算例のドキュメント
• 詳細な建物/ HVACモデリングの入門チュートリアル
• ドキュメントの用意された計算例の追加
• 統合型TRNSYS専用Fortran型コンパイラ(TypeStudio)

Simulation Studio

• パラメトリックスタディ機能
• 昼光を含む3D建物のプロジェクトタイプ
• より良い相互運用性:XML形式のTMFファイル、Dckファイルのスタイル情報
• FORTRAN 90形式のFORTRANコードの生成
• 簡略化されたダイアログ:未使用のタブは非表示化、キーボードショートカット
• 接続ウィンドウの改善:名前順の変数の並べ替え表示。最初にインバウンド変数をクリックし、削除キーで選択した接続を削除し、新しいキーボードショートカットとマップを作成します
• 改善されたエラーレポート:エラーがあれば自動的にタブ付きの新しいデザイン、改善されたフィルタ機能のレポートを表示(notice/warning/errors)
• シミュレーションサマリーレポートのアクティブ化
• 多数の単純化と問題の修正

TRNSYS 多数室モデル (Type 56)

• 昼光依存の制御タイプ
• DaySIMに基づくセンサーポイントの動的昼光シミュレーション
• ASHRAE Standard 55-2013、Appendix G に基づく快適性の計算
• 熱回収を含む供給空調のエネルギー需要
• ソースコードの再構築

TRNBuild (多数室モデルのインターフェース)

• TRNBuild Navigatorへregimeデータ(heating, cooling, ventilation, gains)と建物データ(layers, surfaces, windows)、Scheduleを追加
• Airnodes, Zones, Construction typesなどへ長い名前の使用が可能
• Airnodes, Zones, Construction typesなどの名前に小文字が使用可能
• Surface Type(wall, floor, ceiling, roof)を追加
• Wall TypeはConstruction Typeへ名称へ変更
• LayerやWindowへ再生可能な一次エネルギーと再生不可能な一次エネルギーの合計を追加
• 新しいGlazingライブラリ
• 新しいScheduleライブラリ
• 年間Scheduleの追加
• 新しいGainライブラリ
• 新しいGainカテゴリ:照明、在室者、機器、その他、サーマルブリッジ
• Airnodeへ新しいパラメータとしてref. floor area(床面積)の追加
• 床面積あたりのRegimeデータの定義(heating, cooling, ventilation, gains)が可能
• ResimeタイプへのElectric fraction(消費電力率?)の定義
• Airnode間のカップリングが2系統から6系統へ拡張
• いくつかの新しい出力項目(NType)
• ユーザー定義のInputへの単位指定と説明

TRNSYS Engine

• 改良された日射の補間処理
• 更新された空気線図のプロパティ
• 自動レポート生成機能

新しいコンポーネント

• 8つの新しいコントローラコンポーネント
• 20個の新しいHVAC空気側コンポーネント
• 他のプログラムと連携する新しい3つのコンポーネント(Mathis、Python、CoolProp)
• 11個の新しい温水循環式機器のコンポーネント
• 2つの新しいユーティリティコンポーネント
• 2つの新しい電気設備のコンポーネント

TRNSYSアドオン(パッケージには含まれません)

• 複雑な窓ガラスモデル(多数室モデル/Type56へ統合)
• TRNSYS3d
• TRNLizard
– Rhino / Grasshopperの新しいプラグイン
– パラメトリックジオメトリモデリング
– ミュレーションを構築するための直感的なインターフェース
– 3Dビジュアライゼーション

1.2.TRNSYS 17からTRNSYS 18への更新

TRNSYSの新バージョンでは、TRNSYS17のSimulation Studioプロジェクトファイル(* .tpf)を開いてシミュレートすることができます。 ただし、ファイルが一旦TRNSYS18のプロジェクトとして保存されると、TRNSYS17で再度開くことはできなくなります。

多数室モデルを含むプロジェクトでは、TRNBuildが自動的にBUIファイル(.bui,.b17)をTRNSYS17の形式から新しいTRNSYS18の形式に更新します。 ただし、ファイルの保存は新しいTRNBuild形式(TRNSYS18形式)になります。

注意:TRNSYS18のBUIファイルは、以前のバージョンのTRNSYSでは正しく開くことができません。

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