TRNSYSの北はどっちだ?(つづき)

以前に建物と方位の考え方についてまとめていますが、計算上、建物の向きは太陽方位角を調整することで読み替えることができます。

読み替えはEquationで簡単な式で処理できます。

TURN = 0 ! 西向き(90),東向き(-90)
AAZM_TYPE56 = AAZM-(TURN)

とはいえ、いざ値を設定しようとすると、どっちがプラスだったか忘れがちです。

やはり視覚的に確認できるインターフェースが欲しくなってきます。毎回角度のプラスマイナスで悩むのもイヤなので専用のコンポーネントとプラグインを作成しました。

Type2604 Building Rotation

Proforma

処理内容としては前回の記事ほぼそのままです。これに北半球/南半球のパラメータとPluginの表示用に方位記号のオプションを加えています。

Parameters

Parameter内容
Hemisphere気象データが(北半球:1、南半球:-1)かの指定
hemisphere of weather data location (northern hemisphere: 1, southern hemisphere: -1)
Turn建物と日射遮蔽物(Shading Group)の回転角度
Y軸方向を北として作成したモデルと方位との回転角度。建物の傾きを方位に対して反時計回り-、時計回り+で角度を指定する。
例:建物が東向きなら-90°
rotation angle of scene (building & shaders) used for adapting azimuth angles
Fixed azimuth symbol方位記号の固定オプション
1:方位記号固定する(建物モデルを回転する)
0:方位記号を回転する(建物モデルを固定する)
Fixed Azimuth Symbol option
1: Fix the Azimuth symbol (rotate the building model)
0: Rotate the azimuth symbol (fix the building model)

Inputs

Input内容
Solar azimuth angle建物の回転によって補正された太陽の方位 – Type56のAAZMへ接続する。
solar azimuth corrected by building rotation – Input for Type 56 sun position for SHM and ISM

Outputs

Output内容
AAZM_Type56建物の回転によって補正された太陽の方位 – Type56のAAZMへ接続する。
solar azimuth corrected by building rotation – Input for Type 56 sun position for SHM and ISM

気象データ、Type56の接続

気象データリーダーとType56の間にType2604を配置して、太陽方位角を建物の方位に合せて処理します。

気象データリーダーとType2604

Solar Azimuth angle(太陽方位角)を接続します。

Type2604とType56

AAZM_Type56(TYpe2604で変換した太陽方位角)をType56のAAZM(太陽方位角)へ接続。

Building Rotation Plugin

プラグインを起動すると図のような画面が表示されます。

項目内容
Azimuth symbol方位記号。Fixed azimuth symbolが未チェック状態でSliderにより回転。
X-axis,Y-axisTRNSYS3D/SketchUpのXY軸。Fixed azimuth symbolがチェックされた状態でSliderにより回転。
Slider建物の傾きを調整するスライダー。
Northern/Southern Hemisphere北半球/南半球の切り替えスイッチ。

「Fixed azimuth symbol」と「スライダー」を使って、2つの方法で建物の方位を設定することができます。

  • Azimuth symbol(方位記号)を回転する
  • 建物のXY軸を回転する

前者は図面上の方位記号を回転するイメージで、後者は建物モデルを回転するイメージで方位を指定することができます。

このコンポーネントとプラグインは日本語サプリメントへ収録の予定です。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。

  • Windows10 Pro(64bit, 21H1)
  • TRNSYS18.04.0000(64bit)
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3件のコメント

  • 初めまして。現在大学の卒業研究でTRNbuildを使用しているのですがどうしても行き詰まってしまい教授も改善策が分からず調べている際にこのサイトに行き着きました。

    いきなりの質問大変申し訳ないのですが質問を下記に記載させて頂きます。もし何か前例などありましたらお時間のある際にご教授頂けましたら幸いです。

    Skechupで作成した住宅モデルをTRNbuildに取り込んだ後、隣接する部屋を設定する為にgeometry mode をmanualに変更し手動で壁の編集を行いました。 暖冷房やTRNFLOWの設定はoffにし、エラーもなく保存出来たのですが自然室気温を出すと夏には50℃程になってしまい明らかに壁が無視された室内温度になっております。
    他の方のモデルを取り込むと壁が認識されたであろう室気温になった為simulationstudioの方の設定は合ってると思われます。

    状況が分かりづらいと思いますが何か思い当たる事などありましたらご回答頂頂きたいと思い記載させて頂きました。
    記事とは離れたコメントを長々と申し訳ございません。

    • このサイトはTRNSYSの情報発信を目的としています。基本的にTRNSYSに関するお問い合わせはすべてサポートの窓口で対応しております。
      年間サポートの期間中でしたら、サポート窓口までご相談下さい。連絡先はTRNSYSのパッケージ、納品書類に記載されています。期間中か不明な場合はユーザーID,ご所属,お名前をご記入の上、お問い合わせ下さい。こちらで確認いたします。
      条件によっては自然室温50℃程度になる場合もあり得ます。条件等を再検討してみてはいかがでしょうか?
      よろしくお願いいたします。

      • 突然の質問にも関わらず御返信頂き誠にありがとうございます、お手数お掛けしてしまい申し訳ございません。
        とても参考になります、これからも記事を楽しみにしております。

1件のピンバック

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