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2016/11/15

TRNSYSの北はどっちだ?

TRNSYSの中では方位は南が0°で、時計回りに360°で扱います。(下図)
つまり北は180°になります。

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一方SketchUpでモデリングした形状はどうなるかというと、Y軸の正の方向が北として扱われます。(下図)

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この例では開口部が真南を向いているモデルになります。でも普通は建物って東西に振れてますよね?そういう場合は図面を見ながら東西南北に正しくモデリングすればOKそうですが、それってすごく作業がしにくくなります。実際にモデリングしてみると分かりますが、図面はXY軸に沿って描かれています。方位を考えながらモデリングするのって、すごくやりにくい作業になります。

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モデリングが終わってから回転させる方法もありですが、開口部の向きの影響を検討したいケースなど、モデルをいちいち回転させて.B17ファイルを作り直す羽目になります。これはこれで面倒。

こういう場合Simulation Studioで一工夫すると方位の扱いがグッと楽なります。( ´∀`)bグッ!

方位の扱いをひと工夫

建物の向きが変わると、何が変わるかというと日射の影響が変わります。で、計算上、日射はというと太陽高度、太陽方位角、日射量などの値で扱われます。このうち建物の向きが関係してくるのは太陽方位角です。
上の図のように建物が西向きであれば、逆に太陽の位置(太陽方位角)を東にずらしても計算上は同じ意味になります。

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実際、TRNSYSのExamplesに含まれる多数室換気モデルでは、気象データリーダーとEquationを組み合わせて太陽方位角を柔軟に扱っています。下図はExamples\3D_Buildingの一部ですが、赤丸の部分で太陽方位角を扱っています。

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ちょっとこれでは分かりにくいので図に起こしてみます。

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ここでポイントなのは右下のBuilding/AAZMの値です。AAZMはBuilding(TYPE56)で多数室モデルを計算する際に使用する太陽方位角(Solar Azimuth Angle)の値です。本来は気象データリーダー(Weather data)のSolar Azimuth Angleを直接つないであげれば良さそうなモノです。ところがこのモデルでは間に複数のEquationをはさんで処理しています。詳しい説明は省きますが、辿っていくと左下のWizard settings/TURNとWeather data/Solar Azimuth Angleから計算した値を使っていることが分かります。読み替えると次式の計算をしています。

AAZM_TYPE56=Solar Azimuth Angle – (TURN)

ここでTURNの値を変えてあげれば建物を任意の向きに傾けた計算が行えます。具体的には西向き(TURN=90),東向き(TURN=-90)というような値を設定すればOKです。

ちょっとごちゃごちゃしているので、必要なところだけ抜き出して簡略化すると下図のようにまとめられます。

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だいぶシンプルになりました。これをトレーニングテキストで使っているモデルへ組み込んでみると、下図のようになります。Equation(North Axis)を一個追加しただけですが、こうすると建物の向きを簡単に変更することができます。SketchUpでもモデルを作る際はもちろん、開口部の向きの検討や同じ建物を違うロケーションに建てた場合の影響など検討する際には組み込んでおくと便利な方法です。

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2016/11/16 追記
GitHub/TRNSYS.JPへサンプルモデル(HouseProject_TURN.tpf)を追加しました。https://github.com/TRNSYSJP/TRNSYS.JP/tree/master/TRNSYS17.02/MyProjects/Training

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