TRNSYSの計算を速くする
TRNSYS-usersを読んでいたら、Online Plotterの設定を変更して計算を速くする話が載っていました。
[TRNSYS-users] Speeding up runs
これ、グラフの描画をしない分だけ速くなるのは理屈としては分かるんですが、はて、どれぐらい速くなるのか半信半疑だったので試してみました。
TRNSYSのExamplesに含まれる3D_Buildingというモデルを使ってグラフのOn/Offでどれぐらい計算時間が変わるか比べてみました。
![](https://i0.wp.com/www.kankyoukei.com/wp-content/uploads/2019/04/2012-08-06_1932_3D_Building.png?resize=320%2C165&ssl=1)
このモデル、計算自体はシンプルなんですが、グラフを3個使用しています。つまり、グラフの描画の負荷が多そうです。
早速何もせずに実行してみると、グラフをどかどかと描きながら計算が進みます。
![](https://i0.wp.com/www.kankyoukei.com/wp-content/uploads/2019/04/2b3d419da6ab0d68d533c47680f281b1.png?resize=320%2C201&ssl=1)
計算時間は約22秒。
今度はグラフの表示をOffにしてみます。Type65の9番目のParameterを”-1″に設定します。
![](https://i0.wp.com/www.kankyoukei.com/wp-content/uploads/2019/04/2012-08-06_1940_Param9.png?resize=320%2C168&ssl=1)
で、実行してみると。
![](https://i0.wp.com/www.kankyoukei.com/wp-content/uploads/2019/04/149009863f29d1a7d3daceaa2127aeb5.png?resize=320%2C165&ssl=1)
なんと約17秒で終了です。5秒ほど短縮です。結構効果ありますね。
これ計算を何回も回したい時には便利そうな設定です。必要な時だけグラフを表示して、必要ないときは表示をOffにするのが良さそうです。
しかし、グラフが3個もあるとOn/Off切り替えるの面倒くさいですよね?
幸いグラフのOn/Offは数字で設定するので、こういう時はEquationを使って楽しましょう。
はじめにEquationを用意して変数を追加します。この例ではPlotOnという変数を用意して-1に設定しています。
![](https://i0.wp.com/www.kankyoukei.com/wp-content/uploads/2019/04/2012-08-06_1944_Equ.png?resize=320%2C312&ssl=1)
で、次はType65のパラメータに、この変数を設定します。
![](https://i0.wp.com/www.kankyoukei.com/wp-content/uploads/2019/04/2012-08-06_1941_PlotOn.png?resize=320%2C168&ssl=1)
9番目のパラメータのUnitでstringを選択します。次にValueの項目には先ほどEquationで定義したPlotOnを入力します。←ここ順番が逆だと設定できないので注意してください。
全部のグラフが設定できたら、これでOn/Offの設定終了です。PlotOnには-1が設定されていますから、これで実行すればグラフはOffの状態で計算されます。
表示したい場合はEquationの設定でPlotOn=0とすればグラフが表示されるようになります。
3個のグラフが一気に設定変更できて楽ですねー。
以上です。