TRNSYSで過去を振り返る

2017/11/20追記
TRNSYS18で、ここで紹介しているType93はObsoleteフォルダ(非推奨)に移動しています。
しばらくは使用できますが、これから新しいプロジェクトを作られる場合は、同機能で新しい 
Delayed Inputs(Type150)がお勧めです。
ということで、以下はTRNSYS17限定の内容です。

Type150 Delaed Inputs

過去を振り返る、と言っても今回タイムステップの話なんですけど。

TRNSYSで計算する場合、タイムステップごとに収束するまで計算、次のステップへという順で進んでいきます。つまりタイムステップごとに計算が完結します。
でも、時には過去のデータ、直前のタイムステップの値を参照したいケースがあります。例えば、数ステップ分の平均から何か計算したいとか。

そういう時に便利なのがInput Value Recall(Type93)です。このコンポーネント、入力した値を指定した分だけ、過去のタイムステップのデータを保存してくれます。

設定は取っておきたい値の数と、保存するタイムステップを指定するだけと簡単です。
この例では入力値2個と保存ステップを2個に設定しています。現在計算中のステップも保存数にカウントされる点に注意してください。この例では、現在のタイムテップの値と、一つ前のタイムステップの値を参照できます。

  で、実際に書き出したのが以下の画像です。Excelで解りやすいように色分けしています。

Inp1の値で比べると、
Inp1-0 : 現在の値
Inp1-1 : 一つ前のタイムステップの値
という順番で書きだされている事がわかります。というか、Inp1もInp2も1タイムステップずれて同じデータが書きだされています。

こんな感じで、任意のコンポーネントの値を取っておけます。過去の値を参照したいケースでは非常に重宝します。

以上。

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