Weather Data Map Plugin 0.9.2をリリースしました

TRNSYS の気象データリーダー、Type15-x、Type99のプラグインを更新しました。EPWを含め、新たに3種類の気象データ形式に対応しています。あとはドイツで使われている形式に対応すれば世界制覇なんですが、もうちょっと時間が掛かりそうです。

Type15-2 TMY2
Type15-3 Energy+(EPW) New!
Type15-6 Meteonorm for TRNSYS
Type15-7 TMY3 New!
Type99 User Format New!

ダウンロードはこちらから
https://github.com/TRNSYSJP/WeatherDataMap/releases

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.00.0019(64bit)

TRNSYSで日単位で平均、最低、最高気温を計算する

2018/11/21 追記 日平均、月平均のサンプルを作成、公開しました。

https://github.com/TRNSYSJP/TRNSYS.JP/tree/master/TRNSYS18/MyProjects/Type155_DailyAndMonthlyAve

社内的なリクエストでタイトルのような処理を考えてみました。(何のために要るのかはよく分かっていないんだが。。。)

さてと、計算結果を出力すると、通常は図のようにタイムステップごとに結果が出力されます。(タイムステップ1hの例)

image

こういったデータから日平均を計算は、通常Excelなどを使って処理することになります。でも、何度も繰り返して計算する場合、Excelで計算を繰り返すのも大変です。

TRNSYSには標準で積算や平均値を計算する便利なコンポーネント、Type55が用意されています。これを使って日平均、最低、最高気温を計算してみます。

用意する物

  • Type99-AMeDAS
  • Type55 Periodic Integrator
  • Type25a

Type99-AMeDAS

気温のデータが必要なので、気象データリーダーを用意します。今回はType99-AMeDASを使いましたが、気温のデータが出力できるコンポーネントであれば何でもOKです。

Type55 Periodic Integrator

期間を指定可能な積分コンポーネント。任意の時間間隔で平均や最高、最低値を出力してくれる便利なコンポーネントです。

Type25a

ファイル出力用。

プロジェクトの作成例

image

必要最小限の構成のでシンプルなプロジェクトになります。一つ一つコンポーネントの設定を見ていきましょう。

Type99-AMeDAS

デフォルトのままで変更なし。

Type55 Periodic Integrator

日単位(24h間隔)で処理するため何カ所か設定を変更します。

image
  1. 気温を扱うので積分ではなく合計値処理を指定(-1)
  2. 気象データの開始(1:00)に合せて相対開始時刻を0hへ変更
  3. 集計する間隔を24hへ設定
  4. 平均、最高、最低値をリセットする間隔を24hへ設定

Type25

Excelで扱いやすくするため、ファイルの区切り文字をカンマ”,”へ変更。

image

ファイルの拡張子もExcelで扱いやすいように”.csv”へ変更しておきます。

image

コンポーネントの接続

Type99-AMeDAS → Type25c

image

気温の値のみ接続する。

Type99-AMeDAS → Type55 Periodic Integrator

image

こちらも気温の値のみ接続する。

Type55 Periodic Integrator → Type25c

image

動作確認のためすべての出力を接続する。

出力結果

計算を実行して書き出した結果が下の図です。一日分のデータを抜きして、重要な項目を塗りつぶしています。

image
  1. 集計範囲(24h)
  2. 合計値
  3. 平均値
  4. 最低値と発生時刻
  5. 最高値と発生時刻24時間の範囲で平均、最低、最高の値が出力されているのが確認できます。

Type25で一工夫

さて、欲しい値が書き出されているのは確認できました。でも、これだと毎時間ごとの値も出力されているので、少々見にくい状態です。日単位の値が欲しいので、次はType25の機能を使って必要な値のみを抜き出す処理を追加します。変更箇所は一箇所だけ、Printing intervalの設定をデフォルトの「STEP」から「24」へ変更します。

image

再度実行してCSVファイルを開くと、下の図のように24h間隔で値が書き出されるようになりました。必要なデータだけまとまっています。タイムステップごとの出力に比べて大分すっきりしました。こういった一工夫で計算の作業がぐっと楽になります。

image

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.00.0019(64bit)

Weather Data Map 北米対応版、只今作成中

Meteonormにつづいて、TMY2形式の気象データへ対応作業中です。TRNSYSに添付の気象データでは北米(US)をカバーしています。

地図にプロットしてみると東海岸が多めです。人口が多いんでしょうか?

image

日本の近くにもアイコンが表示されるので不思議に思ったら、グアム。そういえば、ここも米国領。

image

西海岸の沖に4地点まとまっているのは何かと思ったら、こちらはハワイ諸島でした。この地図だとだいぶ北米に近く見えます。(普段見ている地図だと、太平洋の真ん中に見えますよね?)

image

もうちょっと調整したら、リリースする予定です。

2018/08/09追記

リリースしました。ダウンロードはこちらから。
https://github.com/TRNSYSJP/WeatherDataMap/releases

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
.NET Framework 4.6
TRNSYS18.00.0019(64bit)

meteonormの気象データ

TRNSYSに標準添付の気象データ、Meteonormって1,000地点以上のデータが含まれています。含まれるデータについて詳しくはドキュメントにすべて記載されています。とはいえ、ボリューム感が湧かないのでPluginを作って地図上に配置してみました。

ヘッダーを解析する

MeteonormのでデータはTMY2形式で提供されています。この形式のファイルはヘッダー部分に都市名や緯度、経度の情報が含まれています。(Table 3-1. Header Elements in the TMY2 Format)下のリストは日本の百里のデータのヘッダー部分です。「Hyakuri」の地名に続いて緯度、経度、標高の値が並んでいます。

477150Hyakuri (Jasdf)           9   N 36 11 E 140 25  35
 95010101000000000000?40000?40000?40000I40000I40000I49999?0
 95010102000000000000?40000?40000?40000I40000I40000I49999?0
 95010103000000000000?40000?40000?40000I40000I40000I49999?0

この部分から位置が取得できるので、あとは地図を用意してその位置にアイコンを配置します。

OpenStreetMapを使って表示

PluginではOpenStreetMapを使ってアイコンを配置しています。下の画面はPluginの起動直後、現在位置に合わせて周辺の地図と気象データ位置を表示したところです。

image

ズームアウトすると世界中のデータが表示されるのですが、ごちゃごちゃして見にくいので画面左上に専用の簡易地図を用意しています。

少々分かりにくいので拡大して抜き出したのが下の画面。赤い点すべてが気象データの位置になります。

image

米国がすっぽり抜け落ちていますが、これはMeteonormとは別にデータが提供されているためです。

ロシアがやや少なめですが、Meteonormではまんべんなく世界中がカバーされているのが分かります。

変わったところでは南極の昭和基地のデータも含まれています。(地図にプロットしてみて初めて気づいた)昭和基地はもっと南極点に近い場所かと思っていたのですが、意外と赤道よりですね。

image

2018/7/25 追記

プラグインを公開しました。

https://github.com/TRNSYSJP/TRNSYS.JP/releases/tag/0.9.0

このPluginはもう少しブラッシュアップしたら公開する予定です。

以下は実際に動いている様子です。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
.NET Framework 4.6
TRNSYS18.00.0019(64bit)

世界の気象データ

TRNSYSには標準で150か国、1,000地点を超える気象データが標準添付しています。(詳しくはこちらの記事

でも、フツーにインストールしただけだと、ほんの一部しかインストールされません。最大で1.5GBほどのサイズになるので専用インストーラーが用意されています。

trnsys18-weather-18-00-0000.exe でインストール

気象データのインストーラーはTRNSYS本体とは別に用意されています。CD-ROMからtrnsys18-weather-18-00-0000.exeをダブルクリックしてインストールします。

基本的には表示される画面に従ってクリックしていけばOKです。

image
image

ここは使用許諾なので、問題なければ I agree を選択して次へ進みます。

image
image
image

気象データは地域ごとにまとめてあるので、欲しい地域をチェックして次へ進みます。
データ容量(1.5GBほど)が気にならなければ全部チェックしてもOKです。

image
image
image

以上で終了です。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 1803)
TRNSYS18.00.0018(64bit)

太陽光発電システム用の日射量データベース

NEDOのサイトで新しい日射データベースが公開されています。と言っても昨年(2017年)の6月から公開されていたのに気付きました。

くわしくはこちら
アジア標準日射量データベース

image

アジア全域、地点が沢山用意されています。

image

地点を選ぶと日射のデータが閲覧&ダウンロードできる。

image

日射スペクトルデータなんてのも公開されています。こちらは国内限定のようです。

image

拡張アメダス、EPW形式をTRNSYSで使う

気象データシステムからEPW(EnergyPlus Weather File)形式の気象データのサンプルが公開されていたので、TRNSYSで試してみました。

EA気象データをEPWフォーマットに変換した気象データを公開

TRNSYSには標準でEPW形式の気象データリーダーが用意されているので、これを使って読みだしてみます。

image

気象データリーダー Type15-3 を配置したら、上記のリンク先からダウンロードしたファイル(EPW)をExternal Filesタブで指定します。あとは特に設定もないので、出力の指定をします。

image

値を書き出してみたかったので、Type25を配置して、各項目を接続します。(しかし、EPWって値が多いですね)

image

TRNSYSを実行して、書き出されたCSVを開くと。。。
きれいに値が書き出されています。問題なく使えそうです。

image

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。

Windows10 Pro(64bit)
TRNSYS18.00.0014(64bit)

TMY,TMY2とTMY3

この3種類は単に年代の違い(拡張アメダスに1995年版と2000年版があるような違い)だと思ってたら、それ以外も違うんですね。NRELのマニュアルの序文にしっかり書いてある。

Users Manual for TMY3 Data Sets

ポイントだけ抜粋すると。。。

These data sets provide greater  geographical coverage than previous TMY sets with 1020 locations in the United States and its  territories. 

これらのデータセットは、米国およびその地域における1020のロケーションを有する以前のTMYセットよりも広い地理的範囲を提供する。

To distinguish between the old and new data sets, the new TMY data sets are referred to as  TMY3. The TMY, TMY2, and TMY3 data sets cannot be used interchangeably because of  differences in time (solar versus local), formats, elements, and units.

古いデータセットと新しいデータセットとを区別するために、新しいTMYデータセットをTMY3と呼ぶ。 TMY、TMY2、およびTMY3データ・セットは、時間の違い(太陽対ローカル)、形式、要素、および単位のために互換的に使用することはできません。

TMY3以前の気象データに比べてロケーション(地点)が多くなっている。ただし、データ形式は異なっており、互換性はない。

なるどほど、名前が似てるからと言ってもTMY3とTMY2は注意が要りますね。

ちなみに、以下のURLからTMY3から2への変換プログラムが入手できる。

National Solar Radiation Data Base – 1991- 2005 Update: Typical Meteorological Year 3

メモ:TMYの元データの年代

いちおう無印のTMYから2,3へと新しくなっている。

TMY  1952 – 1975
TMY2 1961 – 1990
TMY3 1991 – 2005

2017/3/9 追記
ファイル形式の違い
TMY,TMY2 固定長のテキスト形式(つまりCSVではない)
TMY3 CSV形式

拡張アメダス2010年版がリリースされましたね

以前から2010年版がリリースされるという話は聞いていたのですが、ついにリリースされたようです。 以下、気象データシステムのサイトより。「標準年EA気象データ2010年版」が増えています。

現在販売中の標準年EA気象データ
・「標準年EA気象データ1995年版」(1981~1995年の15年間のEA気象データに基づく)
・「標準年EA気象データ2000年版」(1991~2000年の10年間のEA気象データに基づく)
・「標準年EA気象データ2010年版」(2001~2010年の10年間のEA気象データに基づく)

データファイルの形式は従来と同じという事なので、TRNSYSその他でも標準年のデータがそのまま使えるはずです。(もし使えなかったらかなり困る)