TRNSYSのEquationの便利な使い方
TRNSYSの小ネタです。
ちょっとした計算に便利なEquationですが、変数を扱う場合にも利用できます。
例としてグラフの表示を1年分から1週間分に変更してみます。
Type65を配置して、計算結果を出力すると、デフォルトではすべての結果をまとめて一画面にプロットします。

これを週単位で結果を表示したい場合、グラフのプロット数を指定してあげると、週単位で表示することができます。
Equationを使って設定する場合は、具体的には以下のような式を用意します。
nPlots = (STOP-START)/168.
※:START,STOPはTRNSYSが標準で用意している計算の開始、終了時刻を表す定数です。

ここで設定したnPlotsは変数のように扱うことができるので、他のコンポーネントで直接、値として参照することができます。
で、実際に設定してみたのが以下の画面です。
Type65のParametersの”Number of plots per simulation”にnPlotsを直接指定しています。

この状態で、再度シミュレーションを実行すると、今度はグラフが一週間単位で表示されれます。

Equationを使わずに、プロット数を直接指定しても構いません。でも、それだとシミュレーション時間が変わるようなケースでは、その都度入れ直しになります。
こういう場合には式で設定しておくと、変更なしで対応できます。
Simulation Studio上で、どこにもつながっていないEquationがあると、なにか気持ち悪い(悪くないですか?)場合は、Control Cardsに直接記述することも可能です。
こんな感じで記述すればOK。

どちらかという、個人的にはこちらの方がおススメです。Control Cardsに関連の強い値を設定する場合に、設定が解かりやすくなります。
例えば、以下の例ではタイムステップ(delt)も式として設定しています。この値を参照するのはControl Cardだけなので、独立したEquationとして定義するよりも関連性が分かりやすくなります。
