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2016/08/30

TRNSYSで利用できる気象データ

気象データというと日本では拡張AMeDASやHASP形式になると思いますが、海外を見渡すと多様なフォーマットが存在します。(このあたり共通フォーマットってできないものですかね?)

気象データリーダー

TRNSYSでは気象データはコンポーネントで扱います。Simulation Studioの画面を見ると、TMYとかEPWとか、わりと入手しやすい形式からCWECとかGerman VDIとか、あまり聞き慣れない気象データに対応していることが分かります。まあ、主だったフォーマットには対応してるようです。

また、独自形式への対応として User Formatも用意されています。こちらではカラムごとの値や、測定の間隔など詳細を指定することができます。実測データを使いたいときにも対応できます。

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TRNSYS添付の気象データ

TRNSYSには標準で1,000地点以上の気象データが添付します。US-TMY2形式で237地点、それとMeteonorm形式(Meteotest社、たしかスイスの会社)が出している気象データが1,000地点。こちらはワールドワイドで150カ国に及びます。(詳しくはドキュメントの Volume 8 Weather Data参照)

気象データリーダーと添付の気象データ、その他の市販の気象データを組み合わせると、ほぼ世界中の地域の計算が可能になります。海外のプロジェクトでTRNSYSを使われる場合や、気象条件の違いを比較などする際に、これらを利用することができます。含まれている地域や地点を眺めておくと面白いアンド役に立ちます。

2016/08/29

TRNSYSで拡張AMeDAS

TRNSYSではType99-AMeDASを使って、拡張アメダス気象データ1995年版、2000年版の標準気象データが利用できます。

 

設定方法

Type99-AMeDASをダブルクリックしてVariables Windowsを表示します。画面左下のアイコン(Magic Stick)をクリックして、設定画面を表示します。

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次に表示されるウィンドウで「設定」ボタンをクリックして、拡張アメダスのファイルを指定します。

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拡張アメダス気象データの入手情報

【標準年】EA気象データ1995年版、または2000年版がご利用頂けます。価格、入手方法については以下へお問い合わせ下さい。

株式会社 気象データシステム

http://www.metds.co.jp/

2016/08/22

ZoneとAirnode

TRNSYSのTRNBuildで建物のモデルを作成する際に、部屋など一定の空間を扱うのがZoneAirnodeです。
ZoneとAirnodeは入れ子の関係になっていて、図のようにZoneへは複数のAirnodeを含むことができます。

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TRNSYS3Dで作成したZoneは、下図のようなAirnodeを一つ含むZoneとして扱われます。このため普段はZone=Airnodeとして考えても基本的に問題ありません。

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Airnodeの使い方

さて、ZoneとAirnodeの使い分けですが、ドキュメントにはAirnodeの例としてアトリウムが紹介されています。この例ではアトリウムの低層、中層、高層に分けてAirnodeを構成しています。

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(TRNSYS17ドキュメント, TRNSYS 3D Building Tutorial より抜粋)

図にあるように放射(輻射)についてはZoneで、対流についてはAirnode単位で扱われます。このように空間としては一つでも、場所によって条件が異なるようなモデルで使用するようです。

なお、設定項目はZone,Airnodeで適用される項目が異なります。

Zone/Airnode 設定項目
Zone Radiation mode
Airnode Schedule
Wall/Window
その他、

Radiation modeを除いて、ほとんどはAirnodeで設定できます。

利用例

Airnodeは部屋としては一つでも、その中で機能が分かれる空間がある場合などに使えそうです。例えば住宅のLDKのように台所、ダイニング、リビングの機能が混在する空間では、それぞれに条件を変えたい場合があります。(例、在室人数や発生熱の条件)
機能ごとにAirnodeに分けてモデルを作成すると、それぞれに在室人数や発生熱の条件を分けて設定する事ができます。

注意点としては、Airnode間の換気は既定では設定されないため、カップリングなどを使って別途考慮する必要があります。

普段はあまり意識することのないAirnodeですが、計算の条件によっては便利に使えそうです。

2016/08/04

TRNBuildとは(1) 概要

TRNSYSで建物など、多数室のモデルを扱う場合にはType56を使用します。TRNBuildは、そのType56(多数室モデルのコンポーネント)の専用のアプリケーションです。他のコンポーネントで専用アプリケーションが用意されているものはないので、Type56はTRNSYSのコンポーネントの中でも特別扱いになっています。

一般的なコンポーネントでは、ParametersやInputsで必要な値を設定、受け取って計算を行います。よく下のような図を使ってコンポーネントの説明をしますが、機器の仕様や計算に必要な定数(Parameters)や、気象条件など時間によって変化する値(Inputs)で計算に必要な値を設定します。

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シンプルな仕組みですが、この仕組みで大部分のコンポーネントは扱えます。ところがType56のように多数室モデルを扱う場合、設定項目が多岐にわたります。項目を書き出してみると。。。

  • Layer(材料物性値)
  • Wall(壁体構成)
  • Window(ガラス、窓枠)
  • Zone(室)
  • Schedule(内部発熱や換気のスケジュール)
  • Ventilation(換気)
  • Infiltration(漏気)
  • Gain(在室者や内部発熱)
  • Cooling/Heating(暖冷房)
  • etc…

項目も多いですが、それぞれに詳細設定が用意されています。ParametersやInputsで扱うのは少々手に余ります。このため多数室モデルでは、これらの設定をデータファイルとしてコンポーネントの外で扱っています。(他にもデータファイルを扱うコンポーネントはありますが、Type56の項目の多さは特出しています)

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このデータファイル(.b17ファイル)の編集用に用意されているのがTRNBuildです。

下図はTRNBuildの画面ですが、Zone(室)の定義情報や壁や窓の寸法や物性値、また、内部発熱の種類や条件など、さまざまな設定項目が並んでいます。Parameters,Inputsで扱うには少々項目が多いことがおわかり頂けると思います。

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TRNBuildで諸条件を設定し、気象条件や外部の設備機器からの値など、外部からの値は通常のコンポーネント同じく、InputsとParametersを使って受け取る仕組みになっています。

さて、ということで次回へつづくかもよ。。。