TRNSYSでテキストファイルを読み込む

実測データをTRNSYSの計算で使いたいことってありますよね?
そういう時に便利なのがData Reader Type9シリーズ。汎用のデータリーダーなので、実測データとか、なにか他のツールで計算したデータとか、とにかくテキスト形式のファイルであれば読み込む事ができます。
Type9
Direct Access Toolbar(画面右側)のData Readersのフォルダを見ると。。。

6種類あるので、なれないうちは、どれを使ったものか迷います。
が、よーく見るとGeneric Data Files 以下の3フォルダの中身は「Free Format」か「Specified Format」の2種類になっています。
Free Format
自由形式、いわゆるCSV形式のファイル。
Specified Format
データの書式を指定する形式。固定長で隙間なくデータが書き出されているようなデータファイルを読むときに使用します。
基本的に、この2どちらかの形式で、あとはバリエーションで3種類に分けられています。
良く利用されるのはType9c(Skip Lines to Start/Free Format)です。通常は、これを選べば間違いないです。
使い方
試しにサンプルで用意されているファイルを使って読み出し設定します。
使ったファイルはこれ:C:\Trnsys17\Examples\Data Files\Type99-UserFormat.99

このファイル、気象データのサンプルなので、最初の方はごちゃごちゃとヘッダー情報がついている点に注意してください。
19行目の”<data>”の行以降がデータになります。この部分の最初のカラム(ちなみに風向の値)を読み出してみます。
Type9の設定
Type9cを配置したら、設定を行います。
まずは「Parameters」タブで2か所変更します。
Header Lines to Skip: 19
ヘッダー部分はデータとしては邪魔なので読み飛ばします。ヘッダーの19行分を指定します。
Interpolate or not : -1
データの補間処理をOff(-1)にします。これ既定だとOn(1)になっています。補間処理されてしまうと元データと比較できなくなるので、Offにしておきます。

次は「External Files」タブで、データファイルを指定します。ここは上記のサンプルのファイルを選んであげればOK

あとは、出力用にType65をつないで準備完了。

実行して、こんな感じのファイルが書き出されていたらOK.

1カラム目はタイムステップなので、2カラム目(赤枠内)に元データと同じデータが書き出されていれば成功です。
いったん読み込めてしまえば、あとは他のコンポーネントのInputとして使うことができます。