TRNSYSのエラーと対策(1)

今回はプロジェクトのフォルダを移動したり、別のPCへ移した際に発生しがちなファイル関係のエラーと対策を紹介します。

Unable to correctly read from the supplied data file.

Data Reader(Type9)など、ファイルからデータを読み込むコンポーネントで発生します。

Unable to correctly read from the supplied data file. Please check the file and re-run the simulation. The most likely cause of this problem is an empty or non-existent file.
Unable to correctly read from the supplied data file. Please check the file and re-run the simulation. The most likely cause of this problem is an empty or non-existent file.

ファイルに何らかの理由でアクセスできない状態です。次のような原因が考えられます。

  1. 指定されたファイルが存在しない
  2. ファイルが正しく読み込めない
  3. ファイル名、パスに英数字以外が含まれている。

1,2についてはファイルが存在するか、存在していれば内容に問題がないか確認して修正、対策を行います。ファイルの内容に問題があったり、単に空のファイルだったり、ファイル名のスペルの間違いなども考えられます。

3は日本語を含め英数字以外の文字がファイル名、フォルダ名に使われていると、エラーの原因になっていることがあります。(ドイツ語とか韓国語とか、とにかく英数字以外の文字がエラーの原因になることがあります)
この場合はファイル名、フォルダ名を英数字のみに変更して下さい。

forrtl: severe(24): end-of-file during read, unit 30 file

計算実行時に下の図のようなエラーメッセージダイアログが表示されます。

forrtl: severe(24): end-of-file during read, unit 30 file
forrtl: severe(24): end-of-file during read, unit 30 file

エラーメッセージには意味不明な英数字が大量に含まれているように見えますが、良く見ると原因になっているファイル名が表示されています。(下の図の赤枠の部分)

forrtl: severe(24): end-of-file during read
forrtl: severe(24): end-of-file during read

このエラーは気象データリーダーなどで発生しがちです。以下の原因が考えられます。

  1. 指定された気象データファイルが存在しない
  2. 気象データファイルが正しく読み込めない
  3. 気象データのファイル名、パスに英数字以外が含まれている。

先ほどのType9のエラーとほぼ同じです。ファイルにうまくアクセスできないのが原因です。

気象データのファイル名が正しいか、ファイルが存在していれば内容が正しいか確認して問題があれば修正を行います。

実測データを気象データとして使用する場合の注意点は以下のリンク先を参照して下さい。

一般的なエラーメッセージの読み方は以下のリンク先を参照して下さい。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 2004)
TRNSYS18.02.0002(64bit)

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