TRNSYSで室間換気を設定する

TRNSYSで室間換気を扱う場合、TRNFlowなど換気連成の他、条件で扱うことが可能です。

温熱と換気の連成計算

条件で設定する

換気連成では、開口部や壁の気密性を含め換気特有の条件設定が必要です。

換気連成までではないけど、一定量の換気の影響を検討したいケースはしばしばあります。例えば、隣の部屋の窓を開放した影響が見込めるか試してみたいケースなど。

隣の部屋の換気の影響は?

隣室との換気がどれぐらい見込めるかは換気計算が必要ですが、仮に○○kg/hの換気があるとしらどうなるか条件を設定して計算することができます。試して効果がありそうなら換気連成で計算すれば効率的です。

TRNBuildの設定

隣室との換気の設定は、隣接するZoneとの壁の条件として設定します。図のようにCategory, ADJACENTの壁を選んで、coupling air flowの項目で設定します。(対象室と隣室の間の壁を選んで設定します)

coupling air flowの設定

この例では隣室からの換気が5回/h相当として526.75kg/hを設定しています。固定値で設定していますが、時刻ごとのスケジュールや外部からの入力も可能です。

注意点としては隣室からの換気量の設定なので図のように片方向の換気です。相互に換気がある場合は隣室側でも同様の設定が必要です。

coupling air flowは片方向のみの換気

自動的に換気のバランスは取らないので、隣接するZoneでもバランスが取れるように換気(coupling air flow)を設定してください。

相互換気がある場合は、隣室側でも設定する

3室以上の複数室の場合は、それぞれバランスが取れるように工夫して設定します。例えば、通気を想定したモデルは次のような感じで一方向へ換気を設定します。

バランスを考えて設定する

この図だと右端の部屋で行き止まりに見えます。これだと風が通らないように見えますが、計算上の排気は考慮されているので大丈夫です。(基本的に給気を考えて設定すればOK、というかそもそも排気の設定は無いんですよね)

その他、詳しくはドキュメントの 5.4.1.2. Coupling を参照してください。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 2004)
TRNSYS18.02.0002(64bit)

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