暖冷房負荷と消費電力

TRNSYS18から暖冷房負荷に対する消費電力の割合を指定できるようになりました。

Type56/TRNBuild(多数室モデル)のHeating type, Cooling typeに「Electric Power Fraction」という項目が追加されています。(下図の赤枠部分)

Electric Power Fraction
Electric Power Fraction

ここはエアコンならCOP(の逆数)を指定するような使い方になるようです。Type56にはエアコンなど暖冷房機器そのものはシミュレーションしていないため、負荷に対する割合として処理してくれます。(暖冷房システムのモデルを別途TRNSYSで作ることもできますが、そこまでやらなくても簡易な方法として処理できます)

この設定に関連して、専用の出力項目、QELHEAT(Ntype159)、QECOOL(Ntype160)が用意されています。

試しに暖房負荷(QHEAT)とQELHEATを出力したのが次の図です。(分かり易くするためにElectric Power Fractionは0.5に設定しています)

Electric Power Fraction 0.5で出力した例
Electric Power Fraction 0.5で出力した例

冷房負荷も同じように設定できます。

注意点としては、顕熱負荷を対象とした機能なので、除湿の負荷(潜熱負荷)は別途換算が必要です。

それと、TRNSYSの出力はkJ/hなので、Wへの換算は必要ですね。

Electric Power Fractionの値はInput, Scheduleも対応しています。外部でCOPを計算して、ここで受け取るような使い方もできそうです。

動作環境

以下の環境で動作を確認しています。
Windows10 Pro(64bit, 2004)
TRNSYS18.02.0002(64bit)

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